2005.01.30 高2男子自殺、同級生らパチンコ代せびる

滋賀県警少年課などは2005年3月17日、伊香郡(現:長浜市)余呉町の山林で自殺した県立高校2年の男子生徒(17)から現金計約10万円を脅し取ったとして、木之本町の18歳と17歳の無職少年、被害生徒と同じ高校1年の男子生徒(16)の3人=恐喝容疑などで逮捕=を、同容疑で大津地検に追送検した。県警は「恐喝被害は自殺の一因」としている。調べでは、少年らは1月21~27日ごろ、普段の粗暴な言動などで恐れを抱かせていた被害生徒に「金貸して」と迫り、3回で現金計約10万円を脅し取った疑い。他にも十数万円を恐喝したとみられる。無職少年2人のうち1人が昨春ごろ、被害少年と知り合い、携帯電話で呼び出したり自宅に押しかけて執ように金を要求。脅し取った金はパチンコ代などに使っていたという。被害生徒は1月28日午後から行方が分からず、30日に山林で木にかけたロープで首をつって死んでいるのが見つかった。県警は70人にのぼる関係者から事情を聴くなどして、「少年らへの恐怖や金作りに疲れたことなどが、自殺の複合的な原因になった可能性がある」と判断。被害者が死亡した恐喝事件では異例の立件にこぎつけた。また、県警は17日までに、この3人を含む4人を恐喝容疑で追送検。昨年4月以降、被害生徒を含む8人から計約100万円を脅し取ったとみられる。◇「胸の内、今も晴れない」-被害生徒の父親がコメント被害生徒の父親はこの日、「これで息子が帰ってくるというわけではない。胸の内は今も晴れない」と、短くコメントした。父親によると、生徒は高校でアメリカンフットボール部に入ったが、部員が少なく休部状態に。事件前は通常、午後4時ごろには帰宅していた。最近、建設の設計の仕事を目指すようになり、死の直前にも、知人に進路のことを話していたという。父親は「金を貸してくれ」と言われたこともあり、「あの時、少しでも貸してやっていれば……」と、無念の思いを口にした。行方がわからなくなった当日、生徒の部屋には、レンタルビデオ店で借りたCDなどが残っていた。いつもは脱ぎっぱなしになっているパジャマが、きれいに整頓してあったという。生徒の携帯電話には、「いろいろ迷惑かけてごめん。17年育ててくれてありがとう」という父母向けの言葉があったと、県警から教えられた。(pachimura)

  • 最終更新:2010-08-02 23:43:35

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