2008.05.31 パチンコで借金、返済に困り強盗殺人

静岡県浜松市の派遣会社社員吉田修被告は2008年5月31日午前0時ごろ、浜松市にある電器店兼住宅に二階の窓から侵入。一階寝室にいた店主男性(当時66)と妻(当時64)を脅したが男性に抵抗されて揉み合いになり、ペティナイフで男性の右胸や大腿部などを数回刺して失血死させた。さらに妻を脅し、売上金など現金約115000円を奪った。また、同月25日午後6時半ごろ、男性宅に侵入し、店舗のレジなどから現金約23000円を盗んだ。吉田被告は消費者金融に数百万円の借金があった。パチンコに充てるため給料を前借りし、毎月手元に残る金はわずかで返済が滞り借金がふくらんでいった。自宅アパートの家賃も数か月分滞納しており、奪った金はパチンコと家賃の支払いに充てられた。(無期懲役判決リスト2009年度)
2009年3月4日の初公判で、吉田被告は「起訴事実は少し違います。殺意は全くありませんでした」と述べ、殺意を否認した。冒頭陳述で検察側が「犯行の態様からは少なくとも未必の殺意が認められる」と指摘したのに対し、弁護側は「男性を刺したことは事実だが、男性ともみ合った際にナイフが刺さってしまった」と述べ、強盗殺人にはあたらないと主張した。3月18日の論告求刑で検察側は争点となっていた殺意の有無について「男性の上に馬乗りになり、多数個所にわたって強い力で刺した」として明確な殺意があったと主張。そして「確定的殺意に基づく犯行。人命が奪われるという取り返しがつかない被害が発生した。短絡的で身勝手な動機に酌量の余地はない」と述べた。同日の最終弁論で弁護側は、男性が体を起こした時に吉田被告のナイフが右胸に刺さった可能性がある、上半身ではなく足を刺している―などを理由に殺意を否定し、有期刑を求めた。判決で北村裁判長は、争点となっていた殺意の有無について「足を刺せば死ぬかも知れないという未必の殺意があり、それでも抵抗を続ける被害者を殺害しようと確定的殺意で右胸を刺した」と明確な殺意を認定。その上で、パチンコなどで作った借金を返済するために犯行に及んだ経緯を指摘し、「身勝手、短絡的で酌むべき事情は全くない」と述べた。(無期懲役判決リスト2009年度)

  • 最終更新:2010-08-03 00:55:58

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