2010.09.12 大野強殺、逃走先でもパチスロ 逮捕1週間、足取り徐々に

福井県大野市のコンビニ強盗殺人事件で、県警の合同捜査本部が愛媛県今治市生まれ、住所不定、元暴力団員で無職河合(かわあい)英二容疑者(45)を愛知県岡崎市内で逮捕してから、11日で1週間がたった。ギャンブルなどで多額の借金があったとみられる同容疑者。逃走先でも大胆にパチスロに興じ“現金収入”を得ていたほか、逮捕前日に岡崎市に入るなど事件後の足取りが徐々に明らかになってきた。

 河合容疑者は8月27日未明の事件後、大野市牛ケ原のコンビニから白いセダンで逃走。滋賀県を抜けて京都市周辺を転々とした後、福知山市のホテルに宿泊した。途中の敦賀市で凶器のアイスピックや衣服、大津市でスニーカーを捨てた。

 28日は兵庫県の北部を走り、鳥取県を通って岡山県津山市へ移動。市内のパチンコ店に立ち寄っている。車を鳥取市の湖山池に突っ込み、エンジンをかけたまま遺棄したのは29日夜。被害者の血痕が付いた車の証拠隠滅を図ろうとしたらしい。車を捨てた河合容疑者はJRとタクシーで島根県出雲市へ向かった。

 30日午前4時台の始発で出雲市駅から岡山駅へ。さらに新幹線と特急で和歌山県に入った。和歌山駅で一度下車したが鉄道でさらに南下し、御坊市のホテルに泊まった。31日は三重県松阪市、9月1、2日は桑名市の別々のホテルに宿泊した。

 宿泊にはいずれも異なる偽名を使っていたが、予約の際に伝えた携帯電話の番号が同じだった。捜査本部は立ち寄りそうなホテルに手配し、捜査の網を狭めていった。

 逮捕前日の3日、愛知県に入った河合容疑者は岡崎市のホテルに泊まった。翌4日、同市の別のホテルに予約した際の携帯番号から足がついた。車での移動経路にはなお不明な部分も残るが、鉄道と合わせた逃走距離は1700キロに及ぶとみられる。

 捜査員は中国、関西、東海地方に散らばり、中には3千キロを走った捜査車両もあった。猛暑の中、山の中や駅で一日中張り込みを続け、公園の水道で顔や髪を洗い、満足な睡眠も取らず追跡を続けた。逮捕後の記者会見で奥田靖彦捜査1課長は「次の犯罪を起こさせないため、遺族の想像を絶する無念さを思い必死だった」と話した。

 事件前の足取りも徐々に明らかになった。河合容疑者は8月15日未明、永平寺町北島の駐車場に福井市のタクシーを呼んだことが確認された。代金が足りず、18日に友人を名乗る人物がタクシー会社に金を持参したが、この人物は河合容疑者本人だったとみられる。

 その後、事件まで県内に滞在していたわけではなく、関西圏を車で移動。いつ本県に戻り犯行に及んだかは、はっきりしていない。

 捜査関係者によると、同容疑者はギャンブル好きとみられ、暴力団など複数から借金していた可能性があるという。捜査本部は、事件前に現金をほとんど持っていなかったことから、金に窮した末の犯行とみている。なぜ福井に戻り、大野市のコンビニを狙ったのかなど解明を急いでいる。

  • 最終更新:2010-09-23 11:52:39

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